 浙江省・杭州@「心の故郷・杭州」 (Reporter/イシイ)

今回は初めての個人旅行なので近場で比較的安全な観光スポットである杭州をチョイスした。上海から杭州へは電車で大体三時間くらいで行くことができる。旅の仲間はしっかり屋のお姉さん・きわちゃん。二人とも個人行動を好むため、日中は各自別行動をすることに。杭州駅に到着後、不安な気持ちを残しつつきわちゃんと別れ最初の目的地である西湖へ向かった。西湖とは市の西側に位置する東西3.3キロメートル、南北2.8キロメートル、周囲15キロメートルの湖のこと。春秋時代の越王・勾践が、呉王・夫差に送った絶世の美女・西施にちなんで名付けられたという。
…が、旅というものはそうそうスムーズにいくものではなく、案の定道に迷った。駅から西湖までけっこう離れているのにバス代をケチって徒歩にしたのが間違いだった。それでも杭州の道路は整備されていて一本道が多いため、遠回りしつつもなんとか西湖にたどり着いた。ああ…やっぱり広い!綺麗だ!キラキラしてる!空気が澄んでいる!上海のガスった空気の中で過ごし少々弱っていた私を、西湖の柔らかなそよ風が優しく包んでくれた。あなたを歓迎します…とでもささやかれているよう。半ば空想まじりの夢空間に浸る暇もなく右から左に流れる人波に飲み込まれ、一瞬にして現実世界に戻された。やはり国慶節、人の多さが半端じゃない。西湖散策は次の日ゆっくりするとして杭州の市街地を歩いてみることにした。
せっかく来たんだからお昼はちょっとイイものを食べようと思い、持参した「地○の歩き方」を片手にお薦め飯店に向かう。今度は道に迷わずすんなりと目的地にたどり着いた。…が、そのお店がない!確かに住所は合ってるのに…。もしかして私が間違えたのかな?と、もう一度探すことにした。歩きまわる事三時間、お昼時はとっくに過ぎて腹の虫もマックスの怒りを示している。こうなったら手軽にマック、という気にはならず、意地と執念で探し続けた。それから何時間歩いただろう…疲労と空腹からどうでもよくなり諦めることにした。その日摂取したものは珍珠女乃茶のみ。少し早めにホテルにチェックインし、夜はきわちゃんと日中の報告をしあいながら夜中まで盛り上がった。
二日目については特に問題なく、ゆっくり西湖散策ができた。人の多さに負けずベストポジションに割り込み、シャッターを切りまくった。この日の移動手段も徒歩のみ。おそらく二日で30km以上は歩いたと思う。秋天の一人競歩大会…完走。
最終日は二人で杭州料理を食べて帰ることにした。あらかじめ前日に目をつけておいたお店に入る。が、ここはオーダーの取り方がちょっと変わっていて、水槽で泳いでいる魚の中から好きなものを選び調理法まで選べるというものだった。私達はシステムがよくわからず、店員さんの言われるままに注文した。やはり予想に反したものがでてきたけど、めちゃくちゃ美味しかった!生きた魚をその場でさばくために鮮度も高く、肉の柔らかさが半端なかった。比較的さっぱりしてるし、杭州料理は日本人の口に合う。旅の最後を締めくくるのに相応しい。終わりよければ全て良し!
この旅でのトラブルはきわちゃんの日記にある通り。私に関しては鶏肉バーガー(激マズ・半ナマ)であたった、道案内をしてくれたおじさんにチップを要求されたくらい。私も杭州の道にはけっこう詳しくなり、道の名前を聞けばどこだかわかるくらいになった。その土地を知るには自分の足で歩くことが一番だということを改めて感じた。そして、杭州の街並み(道路がキレイ!上海より安全運転)、人々の優しさ(店員さんが親切)、景観の美しさやその他多くのことを知ることができた。マルコ・ポーロも絶賛したという杭州・華の都。また一つ心の故郷が増えた。きわちゃん、次こそ南山のバーに行こう♪
ちなみに合計旅行費は2泊3日で500元(日本円だと6600円くらい)でした。今回はけっこう余裕があったけど、食費やお土産を抑えれば350元くらいになるかも?!



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