法政大学国際文化学部SA中国第五期生

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浙江省・杭州@「絶代佳人」 (Reporter/きわ)


 国慶節初日、私と石井さんは絶世の美女、西湖に会いに杭州へ向かった。繁華街からバスで10分ほど行くと人ごみに縁取られた西湖が姿を現す。
 風光明媚、山紫水明、ところにより豪放磊落。遊覧船から、中山公園の頂上から、蘇提の端から、西湖は実に多彩な表情を見せてくれる。日が沈む時間が一番綺麗だ。きっと朝焼けはもっと荘厳なんだろうな。桂花の香りに包まれて、冷たい風に押されながら、とにかく歩いて座ってボーっとして。休日の人々の声に耳を傾ける。ああ、この色もこの風もこのにおいも、世界中でここにしかないんだ。なるほど、蘇東坡(北宋の詩人でトンポーローの名前の由来)が西湖を春秋の美女、西施になぞらえたのも頷ける。因みに、GW中にディズニーランドに行ったことがある人なら充分耐えられる程度の混み具合だった。
 食べ物もおいしかった。やはり杭州名物「東坡肉」と「西湖醋魚」は外せない。こと東坡肉は2日間よさげなお店を探し倒した後に食べただけに最高においしかった。あまり脂っこさを感じさせないプルプルした肉に甘辛いタレがしっかりしみ込んで、口に入れると鼻に抜けるような豚肉の甘みがいっぱいに広がる。…ああグルメ評論家になりたい。魚のほうも、骨が多くて少々厄介ではあるが身は柔らかで黒酢もきつくなく、食べやすい味だった。好吃!
 旅にトラブルは付き物。だけど今回は本当に焦った。帰りの電車のチケットは無いって言われるわ(結局あった)240元のホテル代が保証金のせいで600元になるわ、極め付けがせっかくこの旅行のために買った携帯が不通になってしまった。一番焦ったのは旅の相棒、あいきんと待ち合わせをしていたのに道に迷って遅刻してしまったこと。どうやら私は自分の方向音痴加減を甘く見すぎていたらしい。いかに「知ら ない街では一度道に迷え」が信条の私でもこれには参った。地元人っぽいおじいさんに道を聞いたら彼も分からなかったらしく、まったく反対方向を教えられてしまった。結局35分の遅刻。半泣き状態で走った走った。携帯が繋がらないことをこれほど呪ったのは東京駅で圏外になったとき以来である。こんな旅先で普段時間に遅れない私が30分以上も姿を見せなかったら相当心配するよなあ。あいきーん!ごめんよっ!本当はその日の夕飯奢りますくらいの気分だったのよう…。でも迷ったおかげで杭州の道路には無駄に詳しくなった。地元の人に道を聞かれて答えられるくらいには分かるぞ!
 2泊3日を終えて上海に着いたときにはかなりの達成感があった。ちゃんと帰ってこれたじゃん、私たち。交通費をケチったせいで2日間歩きっぱなしだったから足は相当痛いけど、休日らしい旅だった。もう少し中国語を使う機会があればなおよかったんだけど。今度杭州に来たときは、絶対南山路のバーに行くぞ!ね、あいきん。







…浙江省・杭州日記Aへ続きます☆

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