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「音楽著作権とインターネット」

著作権とインターネットの問題

インターネットという新しいメディアが発展してきた事により、この著作権システムに 問題が出てきました。まず、デジタルデータでどんなものでも扱えるようになり、質の劣らない まったく同じデータが短時間でいくらでもコピーできるようになりました。音楽のケースに限った 事ではありませんが、不正コピーによるデータの不正使用のケースがでてきました。これじゃあ 著作者の権利も何もあったものではないですね。CD屋さんも商売あがったりですね。そこでJASRAC (日本著作権協会)などの著作権団体は「ネットワーク音楽著作権普及啓発プロジェクト」を 立ち上げ、著作権の思想を広める事、違法サイトの取り締まりを強化しているようです。

ネットワーク音楽著作権連絡協議会

ですが、今の著作権の考え方ではインターネット上での音楽のおもしろさが半減してしまいます。 音楽産業から見ても、インターネット上でのコンテンツ配信はこれから重要な位置を占めていくしょう。そこでNMRC(ネットワーク音楽著作権連絡協議会)が平成9年に立ち上がり、JASRACに対して インターネット上の音楽著作権についてのルール作りを呼びかけ、協議の場を持ちました。そして 2000年には有料配信等商用サービスの使用料の合意がなされました。

非商用サイトに関する著作権の手続き

現在、JASRACは非商用サイトに関する著作権の手続きを定め、著作使用料をことを定めています。 JASRACのサイトへ行くと、その規定や、細かい使用料が定められており、その手続きに従えば著作権の 承諾を得る事ができます。これで私の問題も解決!・・・いえいえ、そんな事を思った私が甘かった。 結論から言ってしまえば、現在のシステムでは私が計画しているようなサイトを創るのは不可能なの です。さてここで先ほどの著作権システムの図を思い出してください。 この場合、手続きをして承諾をもらえるのは「著作権」だけであり、「著作隣接権」はJASRACの 管轄外のため含まれていません。実際に、JASRACのサイトには、CDからとりこんだ音源はその レコード会社の承諾がない限りJASRACからも承諾をだせない事が明記されています。

各レーベルの対応

では、各レコード会社では著作権に対してどういう風に対処しているのでしょうか?いくつかの レーベルのサイトへいってみたところ、このような文章が載っていました。

「弊社の発売商品及び弊社のHPに収録あるいは記載された著作物、音源、 画像、映像等及び全ての情報、表現等に関する権利は弊社に帰属又は弊社が管理しております。 著作権保護のため、個人のHPにこれらを利用することについては、いかなる態様においてもご利用は ご遠慮いただきますようお願い致します。」

つまり、レーベル側としては(もちろんすべてのサイトではないと思いますが) 個人サイトであれ、非商用サイトであれ、音源の使用を認めない、という事です。ネット上で 個人のサイトでも、非商用でも、オリジナルでない限りCD音源は使用できないと考えていいでしょいう。

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